① お客様の背景
60代の女性。
「歩くと右の股関節がズキッと痛む」「立ち上がるときに違和感がある」とのことでご相談いただきました。
1年前から少しずつ痛みを感じるようになり、最近は買い物などの外出も不安になってきたとのこと。
整形外科では「年齢による変化かもしれない」と言われ、リハビリをしても改善が感じにくく、「動けなくなるのが怖い」とご来院されました。
② 初回時の状態
・右股関節の前面と外側に痛み
・歩行時に骨盤が左右に揺れやすく、体の軸が安定しない
・骨盤が後傾し、腰と太もも前面（大腿直筋・腸腰筋）の緊張が強い
・内もも（内転筋）やお尻（中殿筋）の筋力が低下
・呼吸が浅く、全身のバランスが取りにくい
このような状態では、股関節の動きが制限され、歩くたびに関節や筋肉へ負担が集中しやすくなります。
③ 施術とアプローチ
当院では、股関節そのものを無理に動かすのではなく、骨盤、体幹、脚の連動を整えることで“自然に動ける股関節”をつくることを目的に行いました。
・骨盤と股関節のアライメントを整え、動作の軸を安定化
・太もも前面・内もも・お尻の筋膜をやさしくリリース
・腰部と腹部（腸腰筋、腹斜筋）の調整で、股関節への引っ張りを軽減
・肋骨と骨盤の動きをつなげ、歩行時の体幹バランスを改善
・ご自宅では、椅子を使った股関節ストレッチ、お尻の筋トレ、呼吸法を指導
施術後は「足が軽く上がる」「立ち上がりがスムーズ」との体感がありました。
④ 経過と結果
2〜3回目の頃には、歩きはじめの痛みが軽くなり、
「朝の動き出しがずいぶん楽になった」との声。
5回目以降では、骨盤の安定が出てきて、長時間歩いても痛みが出にくくなりました。
8回目の頃には、「駅の階段も休まず上がれるようになった」と笑顔で話され、
現在は月に1回のメンテナンスで良い状態をキープされています。
